漢方薬はまずい!?|しまだ健やかクリニック|泉佐野市日根野の内科・糖尿病内科・漢方内科

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漢方薬はまずい!?|しまだ健やかクリニック|泉佐野市日根野の内科・糖尿病内科・漢方内科

漢方薬はまずい!?

いつもブログを読んで頂いて有り難うございます。

日根野駅前の漢方内科「しまだ健やかクリニック」院長の島田です。

 

患者様に漢方薬をお勧めしますと、

「え~、漢方?まずいんでしょう?」

「漢方を飲んだことがあるのですが苦くて飲めなかったです。」

「粉薬は無理です。」

と漢方の独特の香りや味、粉薬であることが苦手な方がおられます。

 

そもそも漢方薬はどのように飲むと良いのでしょうか?

面白いことに昔はどのようにその漢方薬が飲まれていたか

わかる鍵が漢方薬の名前のなかに隠されています。

例えば風邪の時に飲む漢方薬として有名な葛根湯(かっこんとう)です。

「湯」という文字がはいっていますね。

このように「湯」や「飲」という文字が入った漢方薬は

もともと生薬をコトコト煎じて飲んでいたことを表しています。

中国語では「湯」という言葉はスープを意味します。

例えば酸辣湯(サンラータン)といった感じです。

薬膳スープのような気持ちで「湯」を飲んでみるのはいかがでしょうか。

他にはお天気で頭痛がする際によく処方します五苓散(ごれいさん)のように

「散」がはいったものがあります。

「散」の薬は生薬を細かく刻んで散にしたものです。

また尿のトラブルによくお渡しする八味地黄丸(はちみじおうがん)のように

「丸」がはいったものがあります。

「丸」はもともと生薬の粉や煎じた薬液を蜜蝋などと練り込み、

丸くしたものです。

 

当院ではエキス製剤を処方しております。

エキス製剤とは生薬を抽出分離し乾燥させたもので、

インスタントコーヒーをイメージすると分かりやすいかもしれません。

今日のエキス製剤の飲み方はどの漢方薬でも基本的に同じです。

口にまず水か白湯を含んでおいて漢方薬を一緒に飲むと

口に残りにくく味や香りが抑えられます。

オブラートに包んで飲む方法も勧められています。

以上が教科書的な飲み方です。

当院では基本的には少量のお湯に溶かしてから先述のスープのように

飲んで頂くことをお勧めしています。

漢方薬には桂皮(シナモン)や丁子(クローブ)といった

スパイスとして料理に使われているものも多く含まれています。

また甘草やヨクイニン(はと麦)、大棗(なつめ)のような

甘みを感じる成分も入っています。

もちろん渋み、辛み、苦みを感じさせる成分もありますが、

漢方薬の香りや味を逆に「この味なにか知っている!?」や

「甘みが隠されているのね」というように楽しんで頂ければ

と考えています。

私自身も桂枝茯苓丸料加薏苡仁という血の流れを良くし肌の

トラブルにも効果がある漢方薬を愛飲していますが、

毎朝お湯に溶かしてホッコリと飲むと身体がぽかぽかして

気持ち良いものです。

お湯に溶かして飲むことで身体に良いものを摂っているという

自己満足もあるかもしれませんね。

とはいえ、頚肩の凝りは軽くなり肌の調子も良くなる効果を

実感しているので手放せないものとなっています。

 

繰り返して起こる頭痛に効果的な呉茱萸湯(ごしゅゆとう)という

漢方薬はまずいことで有名です。

呉茱萸というミカン科の植物の実が辛く苦い味を出しているのですが

まずすぎるので患者様に一声お掛けして処方しています。

それでも身体に合う患者様は「飲めたよ。」と言われるので

身体が欲している漢方薬は飲めるものという言葉は正しいと

実感しています。

皆さまにも「この漢方薬なら飲めるし、飲みたい。」というものが

あるかもしれませんね。

当院がそのお手伝いをさせて頂ければ幸いです。