糖尿病内科|しまだ健やかクリニック|泉佐野市日根野の内科・糖尿病内科・漢方内科

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糖尿病内科

糖尿病内科|しまだ健やかクリニック|泉佐野市日根野の内科・糖尿病内科・漢方内科

糖尿病内科について

糖尿病内科について

当院の強みであり、糖尿病専門医として地域の皆さまのお役に立ちたいと院長が最も力を入れております。
皆さまは糖尿病あるいは血糖値が高いと言われた時にどこを受診されようと思われますか?症状のないことが多いですし、重く考えずにお近くの非専門医を受けようと思われる方も多いかもしれません。

糖尿病の疑いがあったり、糖尿病と診断されたばかりの方こそ糖尿病専門医(日本糖尿病学会で検索できます。http://www.jds.or.jp/modules/senmoni/)にまず相談していただくことをお勧めします。

理由は2つあり、1つ目は糖尿病の治療はできるだけ早い時期からしっかり行うことが良いと大規模臨床研究で示されているからです。例えばイギリスで行われたUKPDSという試験では、2型糖尿病患者を対象に血糖値をしっかり管理したグループと緩めに管理したグループを比べて、糖尿病の合併症の発症や死亡に違いがあるかが調べられました。驚くことに試験が終わったのち2つのグループでの血糖管理に違いがなくなったにもかかわらず、試験終了から10年後での心筋梗塞の発症やすべての原因による死亡が最初にしっかり治療した方が緩めに治療するのに比べて有意に抑えられたのです1)。

診断早期にしっかりと治療することで将来の合併症発症が抑えられることが1型糖尿病患者でも同じように示されています2)。

きっちりと血糖コントロールをするために、患者さまによっては最初にインスリン注射がどうしても必要なことがあります。飲み薬に比べると医療費が高くなる場合が多く、負担を気にされる患者さまがおられますし、病気の治療も大切ですが生活するために費用を考える必要があるのも当然です。

実は医療費も当初に注射療法で高額となったとしても、きっちりと血糖コントロールをする方が緩くコントロールをした場合に比べて、長い目で見ると抑えられることが日本人の大規模臨床研究で示されています3)。血糖コントロールを緩いままで放置していると合併症が次々と発症し雪だるま式に医療費が膨らんでしまうからです。
注射は誰でもしたくないものですが、打つ必要があるならば早く打ってしまう方が実は注射をする期間が数週間から半年で済み、最終手段として注射を先延ばししてしまう方が止められないことが多いことも強調させていただきます。

なぜ専門医をお勧めするのかもう1つの理由があります。それは近年糖尿病治療の発達し複雑化してきたためです。
糖尿病治療薬は作用の仕方から大きく分けても飲み薬が9種類、注射薬が3種類(混合したものを含めると更に多い)と他の内科疾患と比べて、沢山の選択肢があるようになりました。一方で沢山の選択肢の中から、糖尿病患者さま一人一人に合った薬を選び、また組み合わせるのには専門知識と豊富な経験が必要です。

薬だけでなく、患者さまが自分で血糖コントロールできるのを手助けしてくれる、あるいは血糖値の動きを目で見て分かりやすく理解できる機器(isCGM、rtCGM)がより手軽に使えるようになってきました。このような機器は10日または14日間に渡る血糖値の変動を持続的に測定し可視化してくれるのでより治療の適正化に役立ちます。しかし、貴重な情報を読み取り、患者さまの治療に活かすのにも当院のような専門知識に裏付けされた豊富な経験が必要です。

1型糖尿病患者さまの治療においても当院は強い使命感を抱いております。1型糖尿病の治療は食事の中の炭水化物量に応じたインスリン注射をするカーボカウント、携帯型のシリンジポンプで持続的にインスリンを投与するインスリンポンプ療法(CSII)を組み合わせることが従来のペン型インスリン療法よりも血糖管理や生活の質向上に役立つことがわかっています。もちろんペン型インスリン療法で血糖コントロールを良好に維持されている患者さまもおられますが、治療の選択肢として提案できるかどうかは大切かと考えています。

残念ながらカーボカウントやインスリンポンプ療法の認知度、使用度は日本ではまだまだ限られています。糖尿病専門医であっても2型糖尿病と同じカロリー制限や毎回決まった単位のインスリン注射を指示するといった不適切な治療を1型糖尿病患者さまにされていることを目の当たりにしたり、「1型だから仕方ないと主治医に言われて私も諦めていました。」という患者さまにも出会ってきました。また小児期に発症され大阪市内の小児糖尿病専門施設へ通われていながら、この地域にお住まいで普段のかかりつけ医を探すのに苦労されていた患者さまもおられました。小児期や思春期で発症する1型糖尿病患者さまは病気と付き合いながら様々なライフイベントを経験されていきます。ご本人とともにご両親、ご家族も不安な気持ちでおられることが多く、当院ではその不安を少しでも解消できるよう治療とともに、例えば反抗期にあり治療をなかなかしてくれないと心配されるご家族にご本人との接し方のご助言をさせていただいております。
当院ではカーボカウントやインスリンポンプ療法を行っておりますし、日進月歩で進化する最先端デバイスに関する学習と実践を継続し患者さまにいち早くフィードバックできるよう取り組んでおります。1型糖尿病なのに2型糖尿病治療のように生活に制限を掛けられている患者さま、最先端の治療を取り入れてご自身の1型糖尿病とうまく付き合いたい方、体調を崩した際に気軽に相談をされたい1型糖尿病患者さまは是非ご相談ください。

妊娠している間に初めて糖尿病と診断された妊娠糖尿病患者さまの治療も行っております。お母さんの血糖値が高いとお腹の赤ちゃんの血糖値も高くなり、流産や巨大児、妊娠高血圧症候群など母子ともに妊娠中に様々な合併症が起こりやすくなってしまいます。お腹の赤ちゃんのために何でも出来ることをされたいという気持ち、赤ちゃんは大丈夫だろうかという不安に寄り添いながら、通常よりも厳格なコントロールが必要な妊娠糖尿病の治療をお手伝いさせていただきます。前述の持続血糖モニターやインスリンポンプ療法も場合によっては使用していただくことが可能です。
また産後もお母さんは妊娠糖尿病になっていない方に比べて約7倍糖尿病になることが分かっており、産後6~12週間後に妊娠糖尿病が治ったか調べる必要があります。お母さんだけでなく、赤ちゃんも将来的に糖尿病やメタボリック症候群を起こしやすいといわれていますので、ご家族での相談にも応じさせていただきます。
日本糖尿病・妊娠学会から糖尿病と妊娠に関する分かりやすいQ&A集が出ておりますので参考にしてみてください(https://dm-net.co.jp/jsdp/qa/)。

糖尿病(主に2型糖尿病)になると前立腺癌以外のあらゆる癌になるリスクが約20%高いことが分かっています。日本人では特に大腸癌、肝臓癌、膵臓癌のリスクが高いと言われており、残念ながら通院中に癌を発症される患者さまもおられます。癌の化学療法を受けられる時、しんどさを和らげるためにステロイドの含まれた点滴を受けられると数日間血糖値が急上昇します。また膠原病治療でステロイドを長期に内服されておられるとステロイドの作用で血糖値が上昇し糖尿病となられる(ステロイド糖尿病といいます)患者さまがおられます。このような場合、ステロイド特有の血糖値の変動がみられ、それに一いたした治療が必要です。当院では持続血糖モニターを使用しながら患者さまの血糖値の動きに合わせた治療を提案しております。

癌の末期で食事量が日によって変動が大きい糖尿病患者さまの治療も行っております。特に膵臓癌の患者さまは膵臓からのインスリン分泌が障害されインスリン注射が必要となる一方で、癌あるいは治療で食事を摂れたり摂れなかったりとインスリンの注射をどうしたら良いのか悩まれることがよくあります。当院ではお身体への負担を軽減し、場合によっては限られた残された時間をご本人が楽しめるようにご本人、ご家族のお話をしっかりとお聴きしながら糖尿病治療を提案させていただきます。

糖尿病は基本的に症状がないため、一ヶ月の血糖値の平均を表すHbA1cを指標にして診療します。HbA1cの目標値は患者さまそれぞれで異なりますが合併症の発症・進展を抑えるために7%未満が目標とされることが一般的です。7%を大きく超えているけれども「まぁ良いでしょうと主治医に言われてきたので良いんだと思っていました。」と言われる患者さまがおられました。脳梗塞で寝たきりとなりご家族に迷惑をかけてしまうと後悔される患者さまもおられました。厳しいかもしれませんが、ご自身の身体を守れるのはご自身だけです。当院でなくても構いません、今の状態で良いのか、良くなる可能性を諦めていないのか時々考えてみてはいかがでしょうか。
一方で「毎回食事療法や運動ができなかったと怒られて、もう嫌になった。」という患者さまもおられます。何度となく出来ないことを指摘、叱られると自信もやる気もなくなってしまいますよね。糖尿病は今のところ完治できず、一生付き合わなければなりません。主に2型糖尿病患者さまでは長年の生活習慣を変えることが必要です。誰でも、何事にも、失敗はつきものです。失敗を学びの機会ととらえてはいかがでしょうか。当院は糖尿病とうまく付き合うために必要な経験として失敗があると考えています。

糖尿病を旅に例えると行く先々に落とし穴や危険な罠が隠されています。その旅を熟練した専門ガイドと一般ガイドのどちらとされるのが安心でしょうか。当院は熟練した専門ガイドとして皆さまの安心、安全な旅をお手伝いできるようお待ちしております。

参考文献:1) Holman RR, et al. N Engl J Med 2008;359:1577-89.
2) Nathan DM, et al. N Engl J Med 2005;353:2643-53.
3) Wake N, et al. Diabetes Res Clin Pract 2000;48:201-10.